千代田区神田淡路町にある「紅梅河岸高架橋」は明治時代に出来た鉄道高架橋です。
写真は2連しか撮れていませんが、4連の煉瓦アーチが淡路坂沿いに連なっています。
1908年(明治41年)ここに甲武鉄道(現在の中央本線)の昌平橋駅(昌平橋仮停車場)が開設され、1911年に中央本線が全通した際には、始発駅として活躍しました。延伸工事中の仮停車場だったため、駅舎は無く、この高架橋の真上にホームがありました。1912年に万世橋駅まで中央本線が延伸開業となった際に昌平橋駅は廃止されたため、4年間だけの停車場だったそうです。
現在はおしゃれなレストランが高架下に並んでいます。
実はこの写真、十数年前に撮った資料写真のため、現在のお店の様子とは少し違うかもしれません。
前回の記事 「♯近代建築 in 『チ・カ・ラ』」で、新橋駅(烏森駅)の話を書きましたが、新橋駅も高架橋が用いられていたので、紅梅河岸高架橋は中央線本ではありますが、当時の高架橋の雰囲気が伝わるかと思い記事にしてみました。
現在のシンプルな高架橋に比べると、アクセントに石を用いたり、上部には日本橋の欄干のような飾りをつけたり、煉瓦で凹凸をつけ細やかな装飾が施されていたり、当時の高架橋は優雅ですね。