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神奈川県立歴史博物館へ
『彩色立面図に見る日本の近代建築
 ―銀行・オフィスビルから邸宅まで―』展
(後期 銀行建築編)を見に行って来ました。

先月の『神奈川県編』に引き続き、
建築家、岡義男氏の描かれた絵で
日本の近代建築をめぐる旅です。

今回は主に、
近代建築の巨匠、妻木頼黄と辰野金吾等が設計した
明治〜昭和初期の銀行建築。

前回の『神奈川建築編』もそうでしたが、
正確なデーターに基づいた緻密で美しく、
味わいのある絵でした。

銀行建築って、好きだな・・・。

そういえば・・・。


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『片道切符シリーズ』にも、当時の銀行建築が背景で
出て来ています。(上図参照)
詳しくは、後程・・・。

子供のころ、例えば、街をドライブしていて、
「あの建物、カッコイイ!何だろう?」と、
思った建物の多くが、昭和初期に立てられた
近代建築の銀行だったり、デパートだったりしました。

威風堂々とした感じが、
子供心に、何だか特別な建物として
映ったのかも知れません。

銀行は昭和に入っても、安定感を感じさせるということで、
多くが、古典主義様式の意匠を選んだそうです。

古典主義様式が、どんな建物かというと、
古代ギリシャ建築にみられる
オーダーと呼ばれる支柱と梁の関係性が
意匠に取り入れられた外壁の建物です。
(オーダーとは・・・、アテネの神殿をイメージしてね)

展覧会では、現存する建物もいくつか紹介されていました。

たとえば、『神奈川県立歴史博物館』(旧横浜正金銀行本店本館)や
日本橋の『日本銀行本店本館』や、『三井本館』(旧三井銀行本店)。

関東地区だけでなく、全国の銀行建築も描かれていて、
『旧日本銀行小樽支店』もありました!

『旧日本銀行小樽支店』といえば、先に書きましたが、
『卒業旅行』(文庫『片道切符』5巻収録)の中で、
麻里と武来がその前の道を歩いています。

麻里が
「きれいな街だね小樽って、運河以外にも歴史のある建物がたくさん」
と言っている場面にあるのが、『旧日本銀行小樽支店』。
建築家の辰野金吾が設計に携わっています。

『チ・カ・ラ』にも、日本橋の袂にある『帝国製麻ビル』など、
辰野金吾設計の建物が出てきますが・・・。

近代建築の巨匠、辰野金吾や
『日本橋』をデザインした、妻木頼黄は
ベイブリッジを見て、何を思うのかな・・・。