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☆【世界が輝く理由】 作品のあらすじ☆

高校1年生のふみ絵は、
1歳年上の幼なじみ俊也に片思いをしている。

二人には幼い頃、悲しい出来事があった。
俊也の運転する自転車の後ろに乗っていたふみ絵は
交通事故に遭い、足に障がいが残ってしまったのだ。

ふみ絵は高校生になった今でも、
片足を軽く引きずり、バスの階段を登れない。
その為、同じ高校に通う俊也が毎日一緒に登下校し、
バスの乗降を手伝ってくれている。

一緒に登下校する二人は、
周りから恋人同士と勘違いされている。
だが、俊也がふみ絵に優しいのは、
ふみ絵を事故に遭わせてしまった
責任感からだとふみ絵は分かっている。

俊也の側にいられるなら
それでもいいと思っていたふみ絵だが、
ある日、俊也とテニス部のマネージャー、
薫が両思いだと知って・・・。

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1994年 別マスペシャルお正月増刊号(読みきり長編100p)掲載
マーガレットコミックス「片道切符」収録
集英社文庫(コミック版)「片道切符⑥」 収録

⇒登場人物紹介とピックアップシーン、「あとがき」は続きを御覧下さい


☆【世界が輝く理由】 作品の登場人物紹介☆

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荒田ふみ絵
高校1年生。子供の頃、俊也の運転する自転車に乗り事故に遭い、片足に障がいが残る。でも、明るく素直な女の子。俊也に幼い頃から片思い。
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小島俊也
高校2年生。テニス部。ふみ絵の幼なじみ。責任感が強く優しい。幼い頃、ふみ絵を自転車の後ろに乗せ事故に遭わせたことに今も責任を感じている。
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高校2年生。テニス部のマネージャー。美人で優しく、親切。俊也に密かに片思いをしている(ふみ絵を俊也の恋人だと思っている)。それでも、俊也を支え、ふみ絵に優しい。

☆【世界が輝く理由】 ピックアップシーン☆
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☆【世界が輝く理由】 ブログ版あとがき☆

「世界が輝く理由」は1994年別マスペシャルお正月増刊号に
100ページの読みきりで掲載されました。

今(2010年現在)から16年も前の作品です。

古い作品ですが、ぜひ読んでいただきたい作品の一つです。

「Flower〜フラワー〜」の文庫(コミック版)のあとがきにも
書きましたが、「世界が輝く理由」は
私にデビュー当時からのテーマ「Flower〜フラワー〜」を
執筆する勇気を与えてくれた作品です。

別マスペシャルに掲載当時、多くの読者の方から支持して頂き、
感慨深いお手紙をたくさん頂いたことを懐かしく思い出します。

ブログ掲載にあたり、
改めて「世界が輝く理由」を読み返しました。

意図したわけではないですが、
「Flower〜フラワー〜」の葵と
「世界が輝く理由」のふみ絵は
両者共自転車事故ですね!(いまさら気が付く)

でも、葵とふみ絵の事故には違いがあって、
ふみ絵の場合は好きな人(俊也)が
加害者にもなっているという設定です。
(自動車との接触事故なので、ある意味、俊也もまた被害者ですが)

重たい関係。

加害者と被害者の関係は複雑ですが、
その重たい関係のどちらか一方を悪者にするだけで終わらない作品が
いつか描けたらと思っていました。

「世界が輝く理由」はそのテーマに挑んだ作品です。

世界が輝いて二人を救う。

16年前、素直に私が感じたことを描きました。

・・・あれから、16年。

今、バスの車高は低くなり、階段も低くなり、
スロープが付いて車椅子でも乗れるバスまであります。
なので、今の子供達には、この物語ピンとこないかな?(笑)

「世界が輝く理由」の物語の世界は、
そういう意味では、古い話になりました。

でも、今も通じるテーマを持っていると信じています。

間違いなく、私の分岐点になった作品。

文庫(コミック版)「片道切符⑥」にも収録されていますので、
親子でぜひ読んでください。